急性胃腸炎に注意

公開日:2024/06/17

梅雨時期になると腹痛、下痢症状の患者さんが増えてきます。ほとんどの人は急性胃腸炎です。

急性胃腸炎は、通常は感染症が原因で起こる炎症性の疾患です。

主な原因としては、ウイルス、細菌、寄生虫、食中毒などがあります。

急性胃腸炎の原因と治療法について説明します。

急性胃腸炎の原因

ウイルス感染

ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルスが原因となることがあります。

これらのウイルスは、感染者からの接触や汚染された食品・水の摂取によって広がります。

二枚貝(牡蠣など)を食べる時は気をつけましょう。

細菌感染

大腸菌やサルモネラ菌、カンピロバクター菌などの細菌が胃腸炎を引き起こすことがあります。

これらの細菌は、生肉や生卵、生野菜などを摂取することで感染する可能性があります。

日本鶏肉の約60%はカンピロバクター菌を保有していると言われています。

鶏肉を食べる時は火を良く通してから食べましょう。

寄生虫感染

寄生虫の一種であるジアルジアやクリプトスポリジウムなども胃腸炎の原因となります。

これらは、汚染された水や食品を摂取することで感染が広がります。

最近話題のアニサキスはこれになります。

アニサキスを保有している魚、イカなどを食べることで発症します。

急性胃腸炎の症状

原因となる食事摂取後、潜伏期間をおいて腹痛、下痢、発熱、悪心、嘔吐など起こします。まれに血便を伴う事もあります。

急性胃腸炎の治療法

休養と水分補給

急性胃腸炎の場合、まずは十分な休養を取り、水分補給を行うことが重要です。

水分や電解質が失われるため、経口補水液やスポーツドリンクを摂取することが推奨されます。

食事管理

症状が落ち着くまでは消化の良い食事を摂るようにし、過剰な油や刺激物、生の食品を避け、軟らかく消化しやすい食事を心掛けましょう。

症状に合った薬物治療

下痢や嘔吐が続く場合、医師の指示に従い適切な薬物治療を行います。抗生物質は細菌性の感染にのみ効果的です。

高齢者や免疫力が低下している人、妊婦などは注意が必要です。

重症化や合併症を避けるためには、早めの医療相談や適切な治療を受けることが大切です。

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