下肢静脈瘤について

下肢静脈瘤とは、静脈血管内の弁が壊れ血液が逆流し、足の静脈が瘤(こぶ)のように拡張したものです。
「こぶが恥ずかしくてスカートがはけない」「もしかして静脈瘤?」などお悩みの方は、院内スタッフへご相談ください。

下肢静脈瘤とは

静脈の病気は、主に2つの原因によっておこります。1つは静脈がつまってしまい(閉塞)、血液の流れ自体が悪くなってしまうもので、たくさんの血液が足に溜まりますので、足にむくみが生じます。
代表的な病気が深部静脈血栓症です。

もう1つが、静脈瘤の主な原因である静脈の弁の障害によって起こる病気です。
静脈の弁は血液が下方へ逆流することを防止していますが、この機能がそこなわれると、血液は逆流を起こし下の方に溜まってしまい、血液はふくれてしまいます。

深部静脈血栓症

深部静脈がつまると、足に血液が溜まり、腫脹する。

静脈瘤

弁が悪くなると、血液が逆流し表在の血液は拡張し、静脈瘤となる。

このように、血液の逆流により表在静脈が拡張したものが静脈瘤です。大部分の静脈瘤はこのように弁の障害を原因としていますが、他の原因としては、生まれつき静脈の壁が弱かったり、動静脈ろうといって毛細血管を通らないで動脈と静脈がむすびついていたり、ホルモンの異常や外相によることもあります。
また、深部静脈血栓症の結果、表在静脈がバイパスとして発達、拡張する二次性静脈瘤など特殊な場合もあります。

静脈流の種類

静脈瘤には下記のような種類があります。

  • 伏在静脈瘤
  • 網目状静脈瘤
  • 側枝静脈瘤
  • クモの巣状静脈瘤

下肢静脈瘤の症状

静脈瘤は、女性に多く(性的要因)、立ち仕事に従事している人(職業的要因)、親、姉妹にも静脈瘤のある人(遺伝的要因)にできやすく、また特に女性では妊娠、分娩をきっかけに静脈瘤が発生しやすいことが知られています。
静脈瘤ができますと、いろいろな症状がでてきます。 最も多い症状は、“足がだるい”“痛む”などで、他に“重い”“疲れる”“ほてる”などという訴えもあります。足のむくみを主症状としている人も少なくありません。

また、かゆみが一番の悩みで来院される人もいます。静脈瘤ができるとよく湿疹が足にできます。この湿疹は静脈瘤を直さないと治癒しません。このほか、“生理の時に静脈瘤の部位が痛む、ピリピリする”といった訴えや、就寝時にふくらはぎがつるという“こむら返り”もあります。静脈瘤が炎症をおこしたり(血栓性静脈炎)、色素沈着や潰瘍ができて来院される人もいます。

また、症状はありませんが、“静脈瘤が気になる”といった美容的観点から来院される方も少なくありません。治療後、短いスカートが履ける、プールへ行けると喜ばれることもあります。

静脈瘤ができたときに、日常生活で注意したいこと

どんな病気でも、日常生活の注意が大切であることは言うまでもありません。
特に、静脈瘤では足にできるだけ血液を溜めないことです。じっと立っていることが最もよくありません。
立ち仕事の人に静脈瘤が多いことはよく知られています。このほか、次のようなことにも注意してください。

  • 立ち仕事では1時間の仕事で5分〜10分の、できたら足を上げて休息を取ってください。
  • 歩くことや運動で足の筋肉を使うことは筋ポンプ作用を高めます。
    しかし、すでに静脈瘤がある場合には弾力ストッキング(弾力性ストッキング、弾性ストッキングとも呼ばれます)を履いて歩行、運動することが大切です。
  • 就寝時は心臓よりも少し足を高めにして休んでください。
    枕や座布団を使いますが、枕や座布団は膝の下まで入れ、膝が少し曲がるようにします。
    膝が伸びていると、疲れますし、静脈の還流に良くありません。
  • 足に傷を作らないようにします。特に静脈瘤のある人は足がかゆくなりがちです。
    足を掻いて傷つけますと、色素沈着や潰瘍の原因になります。

医療用弾性ストッキングについて

医療用弾性ストッキングは、的確なサイズ・圧力(コンプレッション)の選択、履き方や取り扱い方法を知ることで、その効果が発揮できます。
当クリニックには、弾性ストッキング・コンダクターの資格を持つスタッフが在籍しております。
お気軽にご相談下さい。

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